新生活、鍵にキーカバーをつけるべき理由は? 怖すぎる実例も

7時間前

「自宅の暗証番号」であるキーナンバーを守る「キーカバー」。最近はカラーバリエーションやデザインも豊富

(写真3枚)

進学や就職をきっかけに一人暮らしをはじめる人が増える4月。そんな季節にSNS上で話題となったのが、「自宅のカギにはキーカバーをつけた方がいい」という投稿だ。カギに記載されている「キーナンバー」をもとに他人から勝手に合鍵を作られ、自宅に侵入される可能性がある・・・という恐ろしい話なのだが、本当にそんなケースがあるのだろうか。

そこで、関西はもちろん全国に駆けつけるカギの専門組織「一般社団法人カギの110番・カギの救急車」に、キーカバーが必要な理由を教えてもらった。

■ 実際に起きている、他人のカギ情報をもとに合鍵作成

他人に合鍵を無断で作製されるというのはにわかに信じがたい話だが、同グループの担当者は「キーナンバーやカギの写真をもとにした合鍵の不正作製は、現実に起きている事件です」と語る。

実際に起きたケースを一部教えてもらったところ、「気に入った店員がいるお店のロッカーに忍び込み、免許証で住所を確認した上でキーナンバーを覚え、合鍵をネット注文」「同僚と鍵の話題をしていた際、鍵を見せてもらいキーナンバーを暗記、合鍵をネット注文」などなど・・・。誰の身にも起こりうるケースばかりだ。

こういった事件は、合鍵をキーナンバーやカギの写真のみで作製するネットの業者が発端になっているケースが多いのだとか。もちろん業者側も発注者の身元確認をしているものの、その人が正当な所有者か判断することは不可能に近い。

また、そういった業者のなかには発注者の情報を盗み取ろうとする「闇業者」が潜んでいる可能性もあるため、利用する側にも注意が必要となる。同グループでも、合鍵作製は実店舗でおこなうことを推奨している。

「自宅の暗証番号」であるキーナンバーを守る「キーカバー」

■ 純正キーは自宅で保管するという選択肢も

一連の話を聞くとより一層カギの管理には気を付けたいところだが、今回話題となった「キーカバー」は対策のひとつとして有効だ。カギの持ち手をすっぽり覆ってくれるキーカバーなら、ナンバーを盗み見される心配はない。最近では犬や猫をかたどったかわいらしいデザインやキャラクターもののキーカバーも販売されており、複数カギを持っている人は区別がつきやすいというメリットもある。

さらに、同グループではナンバーが記載されている純正キーは基本的に自宅で保管し、普段は合鍵を持ち歩くことも推奨している。これは合鍵複製を防ぐという理由にくわえ、純正キーが消耗してしまうと精密な合鍵が作れなくなってしまう可能性もあるためだという。

「キーナンバーは、いわば自宅の暗証番号です」と担当者。キーカバーは雑貨屋や100円ショップなどで気軽に購入できるので、新生活が始まり防犯対策に力を入れたい人は、一度試してみては。

全国に365日駆けつけてくれるカギの専門組織「一般社団法人カギの110番・カギの救急車」

取材・文・写真/つちだ四郎

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