「ひと皮むけましてん」伊丹で脱皮展

2016.2.5 15:32

企画を担当した野本さん、脱皮しそうな瞬間を見逃さないよう、家に持ち帰ることも

(写真7枚)

伊丹市昆虫館で、展示『だっぴ ひと皮むけましてん』が4月18日まで開催。10年間かけてコレクションし続けたぬけがらと標本、脱皮する映像、脱皮体験などが楽しめる渾身企画が注目を集めそうだ。

「二度ほど脱皮のミニ展示を行い、もっと脱皮の魅力を伝えられるようにスタッフ総動員で脱皮の殻などを館内や公園でコツコツと集めてきました。また、写真や映像に残すため、何時間も脱皮する瞬間を待ち続ける日々も。体が波打つような予徴があるのですが、見逃さないように必死でした。何度も悔しい思いをしましたね」と、今回の企画を担当した野本康太さん。

左側が脱皮して数分後のチョウ。翅(はね)が少しずつ広がっていく
左側が脱皮して数分後のチョウ。翅(はね)が少しずつ広がっていく

今回はチョウ、セミ、カマキリなどのぬけがらが展示。そして、脱皮することにより変態する生命の神秘を伝えるために、さまざまな工夫も。まず、脱皮をできるだけ直に見てもらえるよう、前日に館内でもうすぐ脱皮しそうなチョウやバッタなどをセレクトした観察コーナー。開館してから脱皮するように、温度調整をし、取材中にもちょうどチョウが脱皮するほどのタイムリーさ! また、同展のためにオリジナルで作ったセミやバッタなどのだっぴぬいぐるみも傑作。完全変態と不完全変態の差が子どもたちに分かりやすいように作られたものなのだが、脱皮する瞬間に割れる位置などでファスナーの箇所も職人に指定、色味や質感もできるだけ本物に近いよう生地を選んでいる。

リアルな抜け殻。この中からさらに成虫のセミが出てくる
リアルな幼虫。この中からさらに成虫のセミが出てくる

ほかにも大阪市内のある公園で集められたひと夏分のクマゼミのぬけがら13,497個(2010年分、展示協力:大阪市立自然史博物館)、オリジナルの「ぱらぱらまんが」、早送りバージョンと共にリアルさを感じ取ってもらうためにセミの羽化実録60分の映像も(2本あるので、すべて見ると120分!)。真面目な展示ながらも、インパクトのオンパレード! ちなみに今回のタイトルは、許可を得て、過去に魚津水族館で開催された『ひと皮むけました展』を関西弁にアレンジしたそうだ。

『だっぴ ひと皮むけましてん』

期間:2016年1月27日(水)〜4月18日(月) ※火曜休
時間:9:30〜16:30(入館は16:00まで)
場所:伊丹市昆虫館(兵庫県伊丹市昆陽池3-1)
料金:入館料400円、中高生200円、3歳〜小学生100円
電話:072-785-3582

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