テナー吹き、藤井尚之の過去と今

2017.5.5 10:00
(写真5枚)

サックスは「表現する楽器のひとつ」

──チェッカーズでもボーカルをとる楽曲はありましたが、解散後はどちらのスタンスもとられてますよね。ご自身では今でもサックスをメインの楽器と位置づけてるのでしょうか?

いや、音楽をやる上で自分が表現する楽器のひとつっていう位置にしちゃったんですよ、サックスを。ギターとかと変わらないレベルにね。だからサックス奏者っていう見え方じゃなくて、サックスもできんだよ、みたいな。ほかの活動をやるときって歌ったりもしていたので、フロントに立って、歌って、はい間奏サックス、ってなると休む暇もなく・・・。だんだんサックスって楽器は、歌とは別なときに披露すればいい、みたいな。でもノンコーズ(ベース・後藤次利、パーカッション・斉藤ノブのスリーピースバンド)、アブラーズ(元チェッカーズのメンバー4人で活動)・・・、結局やってるのはサックスなんですよね。ま、それはみなさん求めてるので(笑)。別に自分のなかで封印して「やだ、サックス吹かない」っていうわけではないのでね。

「正直、いろんなアプローチや表現をしたほうがみんな飽きないだろうって思ったりも・・・」と過去さまざまな葛藤があったことを明かす藤井
「正直、いろんなアプローチや表現をしたほうがみんな飽きないだろうって思ったりも・・・」と過去さまざまな葛藤があったことを明かす藤井

──そんななか、今回はテナーサックス1本で挑んだアルバムとなります

この年になって「自分はこれだ」ってちゃんと見せた方がいいのかなって。やっぱテナー吹きだっていう見せ方がいいのかなって思ってきて。もちろんバリトン、アルト、ソプラノとか実際やってきてるし、求められることもありますからね。それはもうしょうがない。自分がやってきた実績でもあるし。そこはそれでいいとして。この先、テナーという楽器にこだわって、なるべくテナーで押し切る。そういうくらいの姿勢で行った方がいいのかなと。

──原点回帰ですか?

うん。まぁ、結局ね。始めたときはテナーしか吹いてなかったし。だから自分がしっかり歩いてきたはずのその道を、寄り道いろいろしてるけど、やっぱりちゃんと踏みしめていけるものがテナーサックスって言う楽器。そう自分のなかでちゃんと意識して、これからもお付き合いした方がいいのかなって。

──ほかのソプラノやアルトと違ってテナーに魅力を感じるのはどこなんでしょうか

音域もそうですけれども。やっぱり形もそうなんでしょうね。サイズと言いますかね。わりとメロウな楽器でもあるんですけれども、バッキングに回って低音が出せるっていう魅力もやっぱりあると思いますね。リズム隊にもなれるっていう、そういうおもしろさっていうのがある。

──ノンコーズのように和音が出せないグループでも活動されていると、表現の幅はテナーが一番あると

そうだと思いますね。テクニックを使えば比較的高音まで出せますし、そのおもしろさもあったりするでしょうね。

NAOYUKI FUJII "Special Live Theater" Vol.3『foot of the Tower』

日程:2017年5月28日(日)・16:30〜/19:30〜
会場:ビルボードライブ大阪(大阪市北区梅田2-2-22)
料金:サービスエリア8200円、カジュアルエリア7200円
電話:06-6342-722(ビルボードライブ大阪)

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