大阪とコロナ禍の軌跡、危機に直面した府職員がとった行動は

2020.5.31 09:30

今回のコロナ禍で大阪独自の策を講じた健康医療部

(写真15枚)

「ライブハウスでのクラスター発生。学校休校、外出自粛要請へ」

この2人目の陽性者が、2月15日にライブハウスで発生したクラスター(集団感染)による感染であったことが判明すると、府は国のクラスター班と協力して新たな感染者がいないか追跡。陽性者を隔離、治療するという「しらみつぶし」ともいえる地道な対策をとった。

大阪府が3月20日に配布した資料より、ライブハウスクラスターの発生状況
大阪府が3月20日に配布した資料より、ライブハウスクラスターの発生状況

この頃から、コロナが感染から発症まで約2週間の潜伏期間があり、その間もウイルス感染が広がることが分かってくる。

3月2日からは学校園の休校を決定。中旬になると、健康医療部では感染経路不明の新規陽性者が、大阪府だけでなく隣接する兵庫県からも確認されていることに対し、「爆発的な感染拡大につながることを危険視した」という藤井部長。

すぐに吉村知事と情報共有し、兵庫と大阪の往来自粛の必要性を議論。3月19日には、翌20日からの3連休中、兵庫県と大阪府の不要不急の行き来を自粛するよう呼び掛けた。これが、府が府民に対して初めて外出自粛要請を出したときだ。

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