滋賀といえば青!? 滋賀で増殖中の「青いフード」の謎

2021.11.29 07:15

琵琶湖の青をイメージした商品が続出している滋賀

(写真6枚)

滋賀といえば琵琶湖。琵琶湖といえば青・・・そんな発想から、青いフードやアイテムが2021年に続出している滋賀。実は、ある企業が県の活性化のために企画した『びわ湖ブルー』プロジェクトの輪がどんどんと広がっているのだ。

青い和菓子、青いチョコ、青い明石焼きと、一見すると謎にも思える同プロジェクト。その発起人は、自社で青の色素「バタフライピーパウダー」を製造・販売する「ツジコー」(滋賀県甲賀市)の社長・辻昭久さんだ。

「ヨーロッパで幸せの色とされる青色を琵琶湖とリンクさせて、県の魅力を伝える起爆剤にしたかった。コロナ禍で経済活動が停滞するなか、滋賀県の企業みんなで元気になれたら」と辻さんは企画の背景を語る。

とはいえ、「ツジコー」社製の色素を使う必要はなく、参加条件は「商品に青色を使っている」のみ。2021年3月にスタートしてから最初は協力のお願いをしていたそうだが、気づけば賛同する企業や個人店が増えて、現在は40社が参加。「何かしたいけれど、何をしたらいいのか分からないという企業が多かったようです。特に食品系が多いのにはビックリしました」と辻さん。

今回のために青い明石焼き「琵琶湖ボール」(480円)を開発した「ひこね多幸屋 平和堂日夏店」(滋賀県彦根市)の店主・西村さんは、「青色を使うことに、特に抵抗はなかったですよ。むしろ滋賀県に貢献したい思いで、色を活かした明石焼きを作りました」と自信作をアピールする。

「青色色素と生地の水分量のバランスに苦労した」と店長が語った、インパクト大の琵琶湖ボール(6個480円、1日20食限定)は、出汁につけて食べる明石焼き風。出汁はソースに変更可能

インパクトのあるビジュアルはSNSや口コミで拡散。地元の学生や親子連れが注文に訪れたり、名古屋からびわ湖ボールを求めてやって来た若い夫婦もいたりするそうで、「本当に青くてびっくり。青色の味ってどんなのだろうと思っていましたが、味わいは明石焼きそのものでおいしい」と喜ばれている。

「青は食欲減退色と言われるほどに強烈な印象を残します。驚きや興味、どんな反応でも、『びわ湖ブルー』に関心を持っていただければうれしい。いつか滋賀生まれの『びわ湖ブルー』の商品ばかりを集めてお店もできたら楽しいと思っています」と語る。今後ここから新しい名産品が登場することにも期待大だ。

『びわ湖ブルー』プロジェクトでは、食品だけでなく、信楽焼やガラスなどの食器類、マスク、近江牛の革を使ったレザー小物、リネン類なども。参加している企業や店舗の商品は、辻さんが立ち上げた公式サイトで紹介されている。

取材・文/中河桃子

「びわ湖ブループロジェクト」

「ひこね多幸屋 平和堂日夏店」
住所:滋賀県彦根市日夏町字堀溝3703-1 平和堂日夏店内
電話:0749-25-5500

「甲賀もち工房」
住所:滋賀県甲賀市甲賀町小佐治2121-1
電話:0748-88-5841

「teraitei」
住所:滋賀県彦根市本町1-11-7
電話:0749-47-6088

「とも栄菓舗」
住所:滋賀県高島市安曇川町西万木211-1
電話:0740-32-0842

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