出荷量は日本一、聖地・宮崎でオリジナル焼酎づくりに挑戦[PR]
南国の地・宮崎県といえば、チキン南蛮や日向夏みかんなど、「食」のイメージが強い。が、実は「焼酎」もスゴイことをご存知だろうか?
日本最古の酒が誕生したという伝説が残る宮崎県は、県内に38もの蔵元があり、なんと本格焼酎の出荷量全国1位を誇る「焼酎県」。宮崎県は南北に長いという地理のため、同じく焼酎で有名な鹿児島県に近い南部では「芋焼酎」、熊本県に近い西部は「米焼酎」に力を入れた蔵元が多いという背景もあるんだとか。
豊かな自然に育まれたこともあり、焼酎の材料も芋をはじめ、麦、トウモロコシ、そば、栗など実に多彩。これは深掘りするしかない!ということで・・・焼酎知識が無さすぎて何を試せばいいかわからないライターと、焼酎好きで宮崎県に行くたび焼酎をたくさん仕入れる編集者で、県内の焼酎スポットを巡ってきました!
■ 焼酎好きの時間が溶ける・・・「焼酎道場」に行ってきた!
まずは、JR宮崎駅から日南線で1時間ほど揺られ、日南市北郷町にある体験施設「焼酎道場」にやってきた。芋焼酎「無月」「赤魔王」などで知られる「櫻の郷酒造」の酒蔵に併設された焼酎道場は、「より多くの人々に焼酎文化を広める」という目的のもと2001年にオープンしただけあり、普通の酒蔵見学とはひと味違うようで・・・。
まず一番楽しみにしていた、「オリジナル焼酎のブレンド」にチャレンジしてみることに。酒蔵見学では珍しいという焼酎ブレンドだが、そもそも、焼酎をブレンドするという発想すらなかった筆者からすると「そんなことしていいんだ!」と、軽いカルチャーショックを受けた。
焼酎ブレンドとは、簡単にいうと、芋、赤芋、麦、そばと異なる素材の焼酎を好きな割合でブレンドするというもの。ただし、一口に「芋焼酎」といっても「白麹・減圧」や「黒麹・常圧」といった種類があり、酒造りの過程で用いられている原材料や蒸留の方法が違うため、絶妙に味わいが違う。スッキリとした味わいが好みなら麦焼酎を多めに、重厚さを求めるなら芋焼酎(黒麹・常圧)をブレンド・・・など、なんとも奥深い。
とはいえ、一例としてブレンドの割合表を用意してくれているので、初心者であっても気軽に取り組むことができた。できあがったブレンド焼酎には、その場で好きな文字や絵をラベルに書き込め、まさに「世界に1本だけ」のオリジナル焼酎を作ることができる(1本720ml・1000円)。なかなか関西ではできない体験!
そのほか売店コーナーには、同社の「無月」シリーズや「赤魔王」、関連会社の「井上酒造」の人気銘柄「爽 飫肥杉」をはじめとする焼酎、リキュール、スピリッツがずらりと並んでいる。売店にある銘柄なら好きなだけ試飲できるうえ、水割り・お湯割りでも試せるので、焼酎知識がない筆者でも気軽に好みの銘柄を探すことができた。
また、1年を通して酒造りをおこなっている「櫻の郷酒造」。焼酎にまつわる知識が書かれたパネルや道具が設置されているほか、ガラス越しに焼酎造りの現場も見学できる。蔵人たちが焼酎に向き合う姿を間近で体感でき、ついつい工場見学のような気持ちで見入ってしまった。
ほかにも、フォトスポットや麹やもろみ造り体験(予約制)など焼酎にまつわるコンテンツが盛りだくさん。初心者にとっては勉強になり、焼酎好きならば何時間でも滞在できそうな空間だった。
■ 何を飲むか悩む〜! 100種類以上が揃う人気居酒屋
たっぷり焼酎について学んだあとは、ぜひともおいしい宮崎グルメといっしょに1杯楽しみたいところ。やはり宮崎は、(体感で)酒豪の多い県というだけあり、焼酎が飲めるお店はそこかしこにある。
むしろどの店にしようか・・・と迷ってしまうレベルなのだが、JR宮崎駅から徒歩5分ほどの場所にある居酒屋「地鶏炭火焼 粋仙」は県外の人もめっちゃ楽しめるらしい、という噂を聞きつけ、行ってみることに。
店内に入り、まずはずらりと並ぶ酒瓶に驚いた。聞けば、150種類もの焼酎やビール、日本酒などが揃っているそう。なかでも、扱っている宮崎焼酎の数はなんと100種類以上!
充実しているのはお酒だけでなく、宮崎の地鶏「地頭鶏(じどっこ)」を日向備長炭で焼き上げたもも焼きや、同じく地頭鶏を使ったチキン南蛮、宮崎の名店「餃子の馬渡」とのコラボ餃子などなど。観光に来たならマストでおさえておきたい宮崎グルメも揃っている。
どの焼酎がいいか迷った場合も、料理に合う1杯や好きな味に沿った1杯を熟練のスタッフが教えてくれるので、きっとお気に入りの銘柄に出会えるはずだ。
■ お土産で焼酎や宮崎名物を買うなら! 物産館は欠かせない
焼酎スポット巡りも終わりが近づくと、欠かせないのはやっぱりお土産。県庁近くにある「みやざき物産館KONNE」は、一見普通のお土産ショップと思いきや約300種類ものお酒がずらり!
さらに、芋・麦といった定番素材を使った焼酎や宮崎焼酎で有名な「黒霧島」や「木挽」をはじめ、宮崎県限定の銘柄や先行販売の商品なども購入できる。飲み比べ用のミニボトルセットなども揃っているので、お土産だけじゃなく自分用のお楽しみにも良さそう。
もちろんメインは「お土産」なので、ゴボウをからっと揚げた「ゴボチ」や噛むほどにおいしい「鶏のささみくんせい」など、焼酎との相性抜群なおつまみも一緒に買えてしまうのがうれしいポイントだ。
■ オタク心をくすぐる・・・「味わいマップ」や「焼酎印帳」
ほかにも県内にある酒屋や焼酎バーなどを巡ったのだが、そこでたびたび見かけるポスター「宮崎本格焼酎 味わいマップ」がどうも気になった。
マップ上にたくさんの酒瓶が並ぶ絵面は、なかなかの壮観。これは一体・・・? 実はこの味わいマップ、県内にある蔵元自慢の「芋焼酎」にフォーカスし、74本もの焼酎を機器や人の感覚を使って評価し分析したというもの。「芳醇」「華やか」「和(バランス良く)」「すっきり」の4軸に分類されているので、どんな焼酎が飲みたいか選べない人にとっては頼れる味方になりそうだ。
ほかにも、宮崎焼酎の銘柄や蔵元を紹介する県運営のサイト『だれやみ』もあるので、焼酎初心者には心強い。ちなみに、同サイトには御朱印帳ならぬ「焼酎印帳(しょちゅいんちょう)」といったコンテンツも。印刷すればガイドブックのように持ち運べる。
「宮崎焼酎を極めたい!」という人は焼酎印帳のコンプリートを目指して蔵元を巡ってみてもいいかもしれない。
■ 栗やピーマンも!?「宮崎焼酎」はまだまだ奥深い
1日かけて焼酎スポットを巡り、改めて宮崎焼酎の奥深さを実感できた。地形の関係で焼酎に使われている素材がさまざま、というのは知っていたものの、「神楽酒造」や「佐藤焼酎製造場」が作る「栗焼酎」をはじめ、「落合酒造場」によるピーマン、しょうが、カボチャを原材料にする変わり種の焼酎まで存在(明石酒造の近くでは、焼酎の神様を参拝できるとか!?)。
知識が乏しい筆者からすれば「そんな焼酎ってアリなの!?」と驚いてしまうような個性派な銘柄もあり、宮崎焼酎の懐の広さのようなものを感じられた。宮崎県を訪れることがあれば、焼酎にちなんだスポットを回る「焼酎旅」をぜひともおすすめしたい。
取材・文/つちだ四郎
取材協力/櫻の郷酒造、地鶏炭火焼 粋仙、みやざき物産館KONNE
提供/宮崎県観光協会
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