ワインのような日本酒? 酒どころ・高知県に期待の新蔵が誕生[PR]

2025.3.29 07:00

「川澤酒造」をスタートさせた川澤亨さん

(写真5枚)

日本屈指の酒どころ・高知県で19番目となる酒蔵「川澤酒造」が2024年に誕生しました。30年来酒造に携わってきた川澤亨さんが、これまでの経験を生かして独立開業した蔵です。澄み渡る水を得て生まれる「森の酒」、その酒造りの現場を訪ねます。

■ 「辛口の日本酒」が主流のなか…追求する味わい

画家ミロコマチコさんのラベルも斬新。右のザアグザアグは純米酒、他は純米大吟醸
画家ミロコマチコさんのラベルも斬新。右の「ザアグザアグ」は特別純米酒、他は純米大吟醸

高知県と愛媛県の県境をまたぐ寒風山の麓。山名そのままに寒風が吹き下ろし、冬は県内でもめずらしく積雪が見られる吾川郡いの町・桑瀬にある「川澤酒造」。辛口でキレのある日本酒が主流の高知にありながら、ここで目指しているのはワインのような甘味と酸味を備えた飲みやすいお酒です。

寒風山周辺に黒い雲が表れる様子をモチーフにした「ゴオウゴオウ」は重厚感がありながら、潤い感じる甘味も特徴。一方で、谷間に雨が降り、やがて川へ注ぐイメージを落とし込んだ「ザアアザアア」は、清冽な水さながら味わいはすっきりとして、香りも十分。現在全4種あるラインアップは、それぞれに個性ある風味を楽しむことができます。それでいて地域の厳しくも美しい自然が、すべての酒に表現されています。

■ 創意工夫をこらした新蔵、家族の知恵の結晶

醸造は四季を通して。酒米は五百万石や山田錦など、選りすぐりの酒造適合米を使う
醸造は四季を通して。酒米は五百万石や山田錦など、選りすぐりの酒造適合米を使う

代表兼杜氏の川澤亨さんと広報を担う妻の絵美さんが、二人三脚で始めた「川澤酒造」。清らかな吉野川水系の谷水を使いながらも、「自分たちが自信を持てるよう」十分に滅菌された仕込み水を作りたいと、ろ過装置を特注。容量2.8tと小ぶりな仕込みタンクや火入れの装置も、一般的な酒蔵で使われる醸造用とは一線を画す創意工夫のたまものです。

極め付きは蒸米の放冷機で、亨さんみずから図面を引いて作ってもらったものだそう。新しい酒蔵にとって、最新の醸造機器を揃えることはハードルが高い。ならば自分たちのカスタムで、と発想を転換。たくましく柔軟なあり方は、「日本酒界のマイクロブリュワリー」と呼ぶべき存在かもしれません。

醸造試験所で研究に携わった経験もある代表の川澤さん。全工程をみずからおこなう
醸造試験所で研究に携わった経験もある代表の川澤さん。全工程をみずからおこなう
他の酒蔵から譲り受けた大タンクは、ろ過した仕込み水のストックに使用
他の酒蔵から譲り受けた大タンクは、ろ過した仕込み水のストックに使用

「日本酒のバックボーンにある自然を感じながら召し上がっていただきたい」────「川澤酒造」が酒造りで表現するのは、寒風山麓に息づく自然そのもの。海辺の酒蔵が多い高知にあって、山間の新蔵は貴重。これまでにない高知の地酒に今後も期待が高まります。

ちなみに酒蔵見学はおこなっていませんが、高知市内の「安岡酒店BLUES」や「近藤酒店」、「鬼田酒店」、「佐々木酒食品」や量販店などで販売中。ぜひ購入しておみやげにしてみては?

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文/村田恵里佳 写真/竹田俊吾
提供/どっぷり高知旅キャンペーン推進委員会(高知県観光政策課内)

川澤酒造

住所:吾川郡いの町桑瀬370-7
電話:なし

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